レッド・エンタテインメントから発売されたプレイステーションVita専用ソフト「俺達の世界わ終っている。」をプレイし終わりトロコンしました。
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いや~~~~本当に面白かったですね。正直個人的にレッド・エンタテインメントが好きってだけで購入したのですが、
今年発売のゲームの中でも大分上位に食い込んでくるほどの出来で本当に驚きました(失礼)
発売前は設定からして5pbの科学アドベンチャーシリーズに似たようなゲームなのかなと思っていましたが、実際にプレイすると全然違いましたね。
シナリオも3MBあり、プレイ時間はトロコンまで20時間程度でした。
良かった点
①各キャラの掘り下げの丁寧さ
このゲームのキャラクターはいわゆるテンプレ属性を七つの大罪と見立てて「変態・中二・残念・混沌・幼稚・天然・平凡」を各メインキャラに割り振っています。
ヒロイン達もツンデレ・クーデレ・ロリ・暴力ヒロイン等往年のラノベにありがちな属性のテンプレ通りの設定で古臭さをさすがに感じます。
が、キャラ同士の軽妙な会話や性格や背景の掘り下げが丁寧であり、テンプレでもここまでしっかりやればきちんと面白いんだなと思わされ引き込まれます。
また、男性・女性キャラのキャラ格差も無く、男性キャラもガンガン話に絡んできます。というかメインキャラにとても濃い男性が2人いますし、個別エンディングもあります。
最初は属性モリモリのキャラ達に面食らうかもしれませんが、全員に好感が持てますし、徐々に愛着も沸いてくると思います。
声優さん達の演技も素晴らしくキャラが更にイキイキとしており、演技ゲーとしてもおすすめ出来ると思います。
余談として、レッドはサクラ大戦の制作会社でもありますので、サブキャラとしてサクラ大戦3の巴里組の日髙のり子さん小桜エツコさん井上喜久子さんが出演していたのはサクラ大戦ファンとして嬉しかったですね。
②ストーリーの面白さ
最初は下ネタも多く、前述したキャラにも表れていたラノベ独特のクドさもありますし、「う~ん」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、徐々に改善?というかプレイヤーも慣れていきますし、ストーリー自体の面白さでグイグイと引っ張ってくれます。
仮想世界を題材にしておりSFとしても完成度が高く、登場する様々な仮想世界も各キャラの七つの大罪に対応しており、その中で自分達のトラウマや罪・感情について認め合い、時にはぶつかり合い成長する様子が描かれます。
基本はゆるゆるの下ネタやおふざけノリで進むのですが、時には真面目なシーンやサスペンス、シリアスもありプレイヤーを飽きさせません。
中には涙腺が緩む展開や、心に刺さる切ないシーンもあります。
伏線の張り方も巧妙でそれも魅力ですが、キャラが徐々に関係性や信頼関係を築いて、一つの事を成し遂げていく熱い青春モノとしてもとても魅力的です。
③実際の浅草とのリンク
浅草が舞台という事で浅草寺・ヨシカミ・アンヂェラス・曙湯等と実際に存在している店が店名そのままで出てきます。そして出てくるのは名前だけではなく、登場人物が作中で何度も利用したり、話に上がったりとキャラ達の生活の一部となっており、ゲームへの没入感を高めていました。
私も実際に浅草寺に行ったことがありますが、作中の重要シーンで使われていることも多く「あっ実際に見た場所だ」となりました。
それ以外にも浅草に興味が沸き、今年の冬コミにて上京する際の宿を浅草にしたので聖地巡礼を楽しむつもりです。
ヨシカミやアンヂェラスなどの実際の店舗に行って作中に出てきたものと同じものを食べたりしたいと思います。
そしてもし存在するならジャッジメントセブンの会社の建物なんかも見てきたいと思いました。
どちらとも言えない点
①攻略が難しめなところ
マイナーなゲームであるため今のところ攻略サイトは無いです。そのため攻略情報は開発者二人のツイッターでの情報しかないです。
まずノーマルエンドとトゥルーエンドがあり、ノーマルエンドは中途半端なところで終わってしまいます。
トゥルーは各キャラエンドに入っているとノーマルエンドの展開後にシナリオが最終章に進みます。そしてその後エピローグとして各キャラのエンディングがあります。
ほぼ共通ルートでボリュームがある割に各キャラの好感度を上げる選択肢は、序盤や中盤に多く存在し、周回プレイの時は共通部分をスキップするのに時間がかかりました。
そして隠しエンドも存在するのですが、それに対応したキャラの好感度が上がる選択肢選びの見極めが難しく、それに、メインキャラの好感度が高いとそっちが優先されてしまうため、その調整が難しかったです。
自分はいつもADVゲームをする時は攻略サイトを見てスムーズにクリアする派なのですが、今回は曲がりなりにも自力でトロコンまでしたので達成感が凄くあります。
悪かった点
①システム面が少し劣悪
コンフィグ画面が少し簡素でメッセージ速度やスキップ・ウィンドウの透明度の設定、サウンドの設定程度しかなく、もう少し細かくキャラごとのボイス音量の設定などが欲しかったなと思いました。まぁこれはエロゲとは違いコンシューマのゲームですし別に簡素でも個人的には気になりませんでしたが、スキップ速度が遅めなのと、次の選択肢まで飛ばす等の機能はさすがにボリュームがあって選択肢の多いゲームですので欲しかったと思います。
後、今後パッチで直すそうですがスキップを長時間継続していると、結構な頻度でアプリケーションエラーになって落ちるのは勘弁して欲しかったです。
エンディング回収のために周回している時はいくらオートセーブがあるとは言えゲームが落ちられると困りました。
感想は以上です。最初は面白いといいな~と思って買いましたが、真っ当にADVゲームとして面白かったです。
しかし、ゲームは正直あまり売れていないらしく、こんな良いゲームが埋もれるのは本当に勿体ないと思い、
拙い文章ですがブログにて紹介させていただいたところです。本当に面白いから皆やろうぜ!!