faultシリーズプレイしました。この感想にはネタバレがあります。
ALICE IN DISSONANCEというサークルで展開されており、コンシューマ移植も決まり波に乗っているfaultシリーズ。
今回やろうと思ったきっかけはどげざでマクナ=グラムラとフェアリー・ベルがノミネートされており特殊効果部門を受賞されていたこと。そしてその中での紹介スライドや説明で興味を持ったことです。
元々fault1・2上はパッケージ版でこれまた2年くらい前に手に入れていたのですが、積みすぎて(以下略)
・milestone one / milestone two 上の感想
それぞれ3時間ずつ程度のプレイ時間でした。
独自の設定を用いながらもほのぼの王道ファンタジーで進んでいくのかと思いきや、
「少年漫画を少女達でやる青年漫画調の冒険譚」をコンセプトと公式サイトにあるように
青年漫画にありそうな結構悪趣味な話やシリアス満載でした。
確かにストーリーが熱かったり、道中やキャラのやり取り同士はほんわかだったり、ほのぼのしている部分が多いのですが
一つ設定のガワをめくってみれば、出るわ出るわ人々の鬱屈とした人間臭いドロドロとした部分。
キャラ同士のやり取りもそれぞれの信念を感じさせたり、私達の現実にフィードバックさせる考えさせられる場面が多くありました。
ストーリー以外にも美麗なCGや作品の雰囲気に合ったBGM等素晴らしいのですが、
特にすごいと思う部分は演出です。本当にすごいの一言です。プレイしていて圧倒されました。
中でも2上の序盤、メラノの攻撃からのゲームの強制終了。あれには驚かされました。
今では2上が出てから続編は出ておらず、3年程度経過しています。
現在はSILENCE THE PEDANTという過去編を開発中の模様で、その体験版が去年に公開されました。
このような高いクオリティーの作品を作るには多くの労力と時間が必要だと思います。頑張って完成させてほしいと思いました。
・マクナ=グラムラとフェアリー・ベルの感想
プレイ時間は1時間半程度でした。この作品はfaultシリーズのスピンオフであり、
SILENCE THE PEDANT体験版にも出てくるfault作中のアリスン=リーヴェ氏が描いた童話を翻訳したという位置付けになってます。
どげざで特殊効果部門を受賞した通り本当に一つ一つの演出が凝っており、見ているだけで楽しい作品でした。
ストーリーも素晴らしく、子供を動物に変えるマナクラフトの持ち主が運営する孤児院だったり、エンレス・ランドに登場する子供たちの過去がえぐかったりと、絵柄から受けるほんわかしただけでは無い考えさせられるものがありました。
最終的に夢と理想の国のエンレス・ランドから現実に帰らなくてはならないと決意したマクナですが、
その時のフェアリーベルの悲惨な現実に返したくないという気持ちも痛いほど分かります。
理想の世界を捨てて、つらい現実に変えるという構造の作品は割と見かけるモノではありますが、
この1時間半程度の短編でここまで心を揺さぶられるというのはとても凄いものだと感じました。
予定されている新作やそれ以降の作品もあるでしょうが、これからも頑張って作品を作って言って欲しいなと思いました。