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君と目覚める幾つかの方法感想

先日Navelの新作の「君と目覚める幾つかの方法」をクリアしたので、感想を書きたいと思います。そこそこネタバレあります。

ライターのかずきふみ先生とNavelのタッグは初めてではありましたが、それぞれの味を残しつつかずきふみ先生らしいほのぼのダークな物語が展開されていたと思います。

プレイ時間は全部含めて15時間くらいでした。後個人的にゲームの容量が今時珍しい1.9GB程度でパソコンのHDDに優しいのも嬉しかったです(慢性的に容量不足なので)

良かった点

・キャラ・雰囲気の良さ

ヒロインが虐待児・人体売買被害者というダーク一直線なテーマにしつつも、主人公達の拠点の伊奈モータースのワイワイとしつつも暖かい雰囲気もあり

両足を失った初音が悲しみを受け止めつつも段々と再起していく様子を登場人物と同じ目線で「がんばれ~」と言いたくなるような優しさがある作品でした。

プレイヤーが自分も伊奈モータースの一員に加わりたいと思わせてくれました。

キャラも人間・オートマタ共に魅力のあるキャラ付けであり、特に悪役達はエゴ丸出しで、他人を第一とするオートマタとの対比も上手く出来ていたと思います。

またキャラ立ち絵の表情差分が多く、コロコロと変わる表情に感情移入させられました。

後、いつもかずきふみ先生の主人公はクセがありますが、今回の主人公はいつもの思慮深さはありつつも、もう一旦壁を乗り越えているためウジウジ要素は少なく読み進めやすいですね。

(ウジウジ要素からの成長という"いつもの展開描写"はメインヒロインの初音に移ったともいえる)

そして主人公が作ったオートマタのアイルとマキノはなないろの鬼達を彷彿とさせ、メインヒロインを食うほどの活躍も見せます。

・ストーリー・構成の面白さ

このゲームは構成が面白くなっており、2部構成の共通の最後で巨悪を打倒し、その後の最終章で個別に別れつつ(個別ルート展開は少なくオマケのような感じ)

共通での後始末をするという構成になってます。言うなればずっと共通で最終章だけルート差分がある感じです。

ですがそもそも、共通1部の時点で分岐があり、メインヒロインである初音を追いかけないと強制BADルートに入ります(それも結構分量がある)

そして共通の1部を突破した後は共通の2部に入るという感じです(メチャ分かりづらい説明になってしまった)

自分は攻略サイトを見ながら攻略したから詰まることはありませんでしたが、自力攻略の方は共通の第1部が突破できずに強制BADルートにハマってしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか

ストーリー自体も人間とオートマタの対比も描きつつ、穏やかな日常描写と人体売買関連のサスペンス要素が絡まりどんどん読み進めたくなりました。

今まで流されるだけの人生だった初音の成長もあり、プレイヤーを騙すようなどんでん返しもあり、面白かったです。

・曲・BGMの良さ

OPの良さは聴けば分かるのですが、作中でも展開や場面ごとに合ったBGMでプレイヤーの心を揺さぶってきます。

不満点

・謎・展開や設定のしっくりこなさ

しっくりこなさと書きましたが、要はもう少し描きようがあったのではないかという事です。

重要な人体売買要素で、切られた手足はどこに行くのかということでしたが、結局終盤に「なんか金持ちが食用にしてるらしい」とサラッと流されて終わりです。

それもそれで気持ち悪くて良いですが、重要な謎だと思っていたのでもう少し内容やオートマタと絡めた設定の方が良かったのではないかと思います。

また、かずきふみ先生は活躍させないキャラは徹底的に活躍させないですが、ヒロインの一人の内の舞花の活躍が少し薄いかなと思いました。

名探偵ものが好きで探偵に憧れているという設定がある以上、謎解き役になると思っていたのですが、それより上手のヒロインのみことがいる事で

舞花はいつも「私は下っ端だし警察だから機密は言えないけど注意してね」と言って結局事件が起こり、場面の解決役から遠くなってしまう事が多かったように思いました。

そして主人公の詰めの甘さも気になりました。これでどうだ!というキメる展開も多いのですが、詰めが甘くて結局悪役が使っていたオートマタを数体取り逃がしてそのせいで後々大変な事になったり、

悪役相手に話をしている間に時間稼ぎをされて街が大変なことになったりしましたが、まぁこれは最終的に凄い頑張ってたので良いかなとも思います。

最後に、秋葉原が舞台ということですが、主人公達伊奈モータースメンツと悪役くらいしかキャラがおらず、街自体と主人公達との交流があまり描かれないために

日常描写だったり、最終的に秋葉原が大変なことになるのですがその時のヤバさ加減が少し伝わりにくいなと思いました。

Navelという事でたくさんの個性的なサブキャラが出てくるかなと思っていたのでその点でも少し残念でした。

という事で細かい不満点はありましたが全体的にレベルの高い作品で、とても暖かい雰囲気も良い作品で楽しくプレイ出来ました。