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ファイアーエムブレム風花雪月感想

ファイアーエムブレム風花雪月1周目クリアしました。プレイ時間は40時間程度。非常にボリュームのあるゲームだった。

しかもこれで4つあるうちの1のルートが終わっただけというのが驚く。

私は帝国ルートを1周目で選んだがクリアしてもストーリーの全貌は掴めていない。

この作品は、学園編の1部と戦争編の2部に分かれており、特に1部の学園編にかける時間が多かった。

私は40時間の内、30時間が1部であった。1部に時間を取るという設計はかなり正しいと思っていて、

最初に選んだ自分のクラスしか見守っていく事は出来ないが、他のクラスの生徒も学園のフィールドにいて、

その時々による会話が出来たり、落とし物や食事、お茶会などの交流を持つことが出来る。

スカウトしてれば良いが、してなければ容赦なく2部の戦争において殺し殺されの関係になってしまう。

スカウトしたキャラもまさか1部段階では、戦争なんて起きるとは思ってないので軽い気持ちでクラスを変えてくるが、

2部になると選んだルートごとにスカウトしたキャラにもセリフが用意され、選んだ道についてと

時には親や同郷の友人と戦わねばならない葛藤も描かれている。

自分は1周目だし、選んだクラスの皆で戦いたいという気持ちもあるため生徒のスカウトは2人だけだったが、

全ルートごとに全スカウト出来るキャラの毎月のセリフ差分があるとか単純にヤバくないですか?

最近のFEシリーズでは少し物足りなさのあったシナリオも十分に学園戦記として面白い出来であり、

先が気になり、ボリュームのあるこのゲームへのモチベーションを保たせてくれるものとなっていた。

この風花雪月はインタビュー等を見る限り、今までFEシリーズを開発してたISは原案程度で、

ほぼコーエーテクモに丸投げしてたようだが、それが良かったのかもしれない。

また、とても良いものの一つとして2部での成長したキャラの描き分けが素晴らしい事も挙げられた。

今作はシミュレーションゲームとしての面白さとキャラゲーとしての面白さを見事に両立しているなと考えさせられた。

カレンダー式で、やりたいことも多く、月末には課題出撃もあるから、キャラをどう育てていくか考えながら

とりあえず次の月までやろうと思っていたらいつの間にか時間が経っていたことが多かった。

キャラクターの立て方も日々の会話から膨大な組み合わせの支援会話・得意技能、落とし物などで巧みであり、

自分のクラスの生徒はストーリーでガッツリ関わってくるため愛着が湧き、このクラスの行く先が見たいと思わせる作りになっていると感じた。

自分のクラス以外の生徒の事も何となく掴めることによって2部の悲劇感を増している。

そしてルートごとに視点も違うため、ストーリーもこのクラスではこの時誰がどんな事を言うんだろうというプレイヤーの周回意欲も掻き立ててくれる。

感じた事としてプレイヤーと主人公の視点が同じようになっていることも良い事の一つとして挙げられる。

主人公は舞台のフォドラに浸透しているセイロス教団とは全く無縁な生活を送ってきたため、他キャラクターから

あれこれとプレイヤーに設定を説明する際も自然になっていますし、最初は傭兵から全然畑違いの教師という職業につき、

全然授業だったり指導に関する勝手が分からないこともプレイヤーの序盤の進め方と同じです。

そしてプレイヤーが徐々に生徒の個性や得意技能が分かり、指導値の効率の良い上げ方も分かってくる頃には、

主人公も教師に慣れてくるというリンクのさせ方が見事です。

主人公は選択肢と戦闘の掛け声程度しか喋りませんが、きちんと心情も描かれますし、教師という立場上相談されたり、話を聞く機会も多く、「クソ強くて無口で時々天然なところもあるけど誠実な先生」という個性がぼんやりと付与されつつ、プレイヤーと乖離させないような工夫も上手いと思いました。

またシステム面では、情報から情報へのアクセスが面倒だったり、微妙に見たい情報がまとまってなかったり、

アイテム欄UIが見づらかったりという点があるにはありますが、学園マップだったらまだ会話していない人が一目で分かったり、

受けられるクエストとそのクエストで必要な物品がある場所がマップで光ってたり、

今どのキャラがどこにいるかがすぐ確認出来て、そこにファストトラベルが出来たりとユーザーフレンドリーな部分も多く、

プレイ中は不満に思う事はほぼありませんでした。

全ての水準が高いレベルでまとまっているそんなゲームだと思います。

そして個人的な意見ですが、せっかく毎月その月についての説明が入る等のフォドラという四季折々な様子を学園・戦闘マップでも楽しみたかったのと、

せっかく士官学校とはいえ学園モノなんですし、1月の間の内1・2回散策をすれば、

その月の学園マップで起きるイベントは網羅出来て、後は同じようなタスクを繰り返してしまうだけなのは勿体ないので、

毎月何かしらの学園の行事(例えば夏なら肝試し、秋なら文化祭など)

を行って更なるキャラの掘り下げや他クラスとの交流を描いて、学園生活での楽しい思い出をもっと作っておけば

悲劇的な2部でより一層感情移入出来るのではないかな~と思った。

また1周しただけなので他ルートで描かれるのかもしれませんが「闇に蠢くもの」とも直接対決したかったな~という気持ちです。

帝国ルートでは俺たちの闇に蠢く者たちとの戦いはここからだ!→EDで流れるキャラ達の記録見るとなんか戦って勝ったらしいという感じなので‥‥

多分今後追加される予定のDLCで描かれるのではないかと思いますが‥‥。

後、本編は一体何だったん?となるのでDLCで大団円ルートは絶対に追加してほしくないですね‥‥。

後今作の子供世代だったり、別の場所(名前だけ出てきたパルミラとか)でのスピンオフは少し見てみたいので続編やらDLCやらお待ちしてます‥‥。