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『ライブアライブ』クリア感想

ライブアライブ』リメイクをクリアしたので感想を書いていきたい。プレイ時間は27時間程度で真エンディングを見ている。プレイした順番は、SF編→現代編→西部編→原始編→功夫編→幕末編→近未来編→中世編→最終編となっている。ちなみに最終編の主人公は近未来編のアキラを選んだ。

 

ライブアライブ』リメイクについて

1994年に当時のスクウェア(現スクウェアエニックス)から発売されたスーパーファミコン用ソフトである。7つの舞台で7人の主人公のオムニバス形式で展開されるシナリオをプレイヤーは任意の順番でプレイすることが出来る。本作は小学館との共同企画であり、青山剛昌皆川亮二島本和彦田村由美などといった漫画家が各担当シナリオのメインキャラクターデザインとして参加している。

本作のバトルシステムは「チェッカーバトル」と呼ばれ、7×7のマス目で区切られたボードに敵・味方が配置され、ボード上を移動してスキルと攻撃対象を選択して攻撃するという流れで、いわゆる簡略化されたSRPGと思っていただければ良い。

バトルシステムは共通であるが、選んだ章によって言葉という概念がないためキャラクターの身振り手振りで進んだり、ADVのようにテキストを読んで進みラストにしかバトルがなかったり、逆にバトルしかない章があったりする。ランダムエンカウントシンボルエンカウントかの違いや各主人公ごとに使える能力が違うので、7編ともに全く異なる感覚でプレイすることが出来る。

しかし当時天下のスクウェアからリリースされたとはいえ、スクウェアでは本作の前後にリリースされた『ファイナルファンタジーVI』『クロノ・トリガー』があったり、同時期には任天堂の『MOTHER2 ギーグの逆襲』が発売された影響もあったのか、あまり売上は振るわなかったようだが、本作のセリフがネットミーム化したり、その面白さからプレイした人からは非常に根強い人気を誇っていた。

 

そして、2022年7月22日ファン待望のNintendo Switch用ソフトリメイク版『ライブアライブ』が発売された。『オクトパストラベラー』『トライアングルストラテジー』で用いられたHD-2D技術でリメイクされており、当時のテイストを残しつつ非常にゲーム全体が美麗なグラフィックで表現されている。開発は『カリギュラオーバードーズ』『カリギュラ2』等で知られるヒストリアとスクウェア・エニックスの浅野チームが共同で行っている。

 

良かった点

バラエティ豊かなプレイが楽しめる

前述した通り『ライブアライブ』は様々なシステム・舞台でゲームを楽しめる。一回プレイをしたらその章をクリアするまで一気にプレイした。現代編やSF編のような短いシナリオでは1時間程度。幕末編や近未来編のようなボリュームのあるシナリオでも3~4時間でクリアすることが出来る。そういった短編のオムニバスのため中だるみもせずに楽しんでプレイすることが出来た。ただやり込み要素も非常に多いため、プレイヤーによってはプレイ時間が長くなることもあるだろう。

 

ロールプレイングゲームのアンチテーゼ

全編を通して「人間」というテーマを軸に描かれるシナリオは読みごたえがある。初期から開放されている7つのシナリオはそれぞれの舞台に沿った王道シナリオが描かれるが、7つのシナリオをクリアすると開放される中世編は剣士オルステッドを主人公にRPGの土台をひっくり返すような展開が描かれる。序盤こそは中世風の王道RPGのようにも思えるが、徐々に追い詰められていくオルステッドとその結末はオリジナル版が発売された28年前には多大な衝撃を与え、リメイク版が発売された2022年でも素直に面白いと思える色褪せないRPGのアンチテーゼとして機能していた。

 

リメイクにおける追加要素

リメイクにあたってオリジナルは非常に尊重されつつ、現代でも通用するように遊びやすさ、テンポ感の良さにこだわって製作されている。

声優の起用によりシナリオも更にプレイヤーの情感を震わせるドラマチックなものに進化していること。原作では秘匿されていたバトル中の敵のHPゲージ・行動ゲージ・弱点/耐性が表示されたり、行動選択時にスキルの属性や効果が確認できること。イベントのスキップ・オート機能の追加やミニマップやマップ名が表示されるようになり探索がしやすくなっている。また現代のコンプライアンスに合わせて一部セリフやアイテム名の変更が行われている。そのため今プレイしても違和感があったり、引っかかることはあまりなく、ゲームに集中出来た。

 

気になった点

追加要素があるとはいえ不親切な部分もまだ多い

前述した通りリメイクに際して改善された点も多いが、現代水準のRPGと考えると厳しい点もまだ存在していた。こういった事をいうと甘えたプレイヤーだと思われるかもしれないが。例えば最終編で気になる点が顕著だがパーティーメンバーを随時変更することが出来ず、一度別れたメンバーをもう一度加入させるためには、そのキャラのいる場所まで行かないといけないこと。そのことやダンジョン攻略に伴い同じ場所を何度も行ったり来たりしなければならないのにファストトラベルが無いこと。ファストトラベルはアキラのテレポートであると理屈を付ければ、アキラ加入時の限定仕様になってしまうが世界観を壊すことなく実装出来たのではないと思う。

オートセーブのタイミング

リメイクでオートセーブが実装されたが、オートセーブのタイミングが直前すぎることが問題であると考える。最終編以外はシナリオ選択画面から選ぶことにより詰むことはないが、最終編はラスボスに話しかけてしまうと、もうそこのエリアから逃げることが出来ない状態になってしまう。そのためレベル上げやアイテム回収に戻ることも出来ずに詰んでしまうという状態がありえる。一応隠しボスを倒して戻るという救済措置もあるが、その隠しボスはラスボスよりも火力があるので難しい。そのため手動セーブをこまめにしていないとどうにもならなくなる時があるかもしれない。

最終編の水増し感

最終編は今まで遊んできた7つのシナリオの主人公が集結するという燃える展開である。ただ最終編のおおまかな流れは雪山の山頂で剣を入手し、魔王を倒すというだけであり、その間に各主人公たちを仲間にしたり、主人公に対応したダンジョンをクリアするというのはプレイヤーに任される。しかし真エンディングを見ようとすると全キャラクターのレベル上げや最強武器のために各ダンジョン攻略が必要で、道中のシナリオが薄いにもかかわらず、作業感の強いプレイングを求められる。

なまじ今までの7つ(中世編を入れると8つ)のシナリオがギュッとRPGのエッセンスを抽出した短編だったことから、最終編での良くも悪くもRPGらしいレベル上げなどの作業が気になってしまった。

ボイスの途切れ

主人公の名前が選べるフルボイス仕様のゲームということで、主人公名のボイスは発音されずに飛ばされるが、非常に違和感があったので、乙女ゲームなどで使われている主人公名がデフォルトの時は発音され、変更した時だけボイスが飛ばされるという仕様の方が良かったのではないか。

まとめ

約30年ぶりに復活した『ライブアライブ』は個人的に惜しいところはありつつも、今でも通用するシナリオや声優の熱の入った演技などドラマチックな展開で非常に楽しむことが出来た。あの日ゲーム機越しに幻視した理想の『ライブアライブ』を今の技術で再現したというようなリッチな作りで満足できた。

これからも往年の名作をHD-2Dを使用したリメイクで復活させることを待っている。