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『ゼノブレイド3』10時間プレイ時点のインプレッション

ゼノブレイド3』を10時間プレイして感じたことを書いていきたいと思う。

ゼノブレイドシリーズとは

ゼノブレイド』は2010年に任天堂よりWii向けに発売されたゲームである。開発はモノリスソフトであり、総監督・原案は『ゼノギアス』『ゼノサーガ』シリーズで知られる高橋哲哉氏である。

ゼノブレイド』は発売後好評を博し、その後は派生作である『ゼノブレイドクロス』や続編の『ゼノブレイド2』もリリースされ、JRPGというジャンルの代表作ともいえるまでに急成長したIPだ。

ゼノブレイドを冠したシリーズを合わせてゼノブレイドシリーズと呼称されたり、共通の設定が存在する過去作である『ゼノギアス』『ゼノサーガ』も纏めて「ゼノシリーズ」と呼ばれることが多い。

そして、2022年7月29日に待望の最新作『ゼノブレイド3』が発売された。

 

システム面の進化

まず『ゼノブレイド3』を10時間プレイして感じた事は、システム面の洗練とチュートリアルの充実である。

埋める作業感が強いキズナリングや、スキルが無いとまともに探索やクエストが出来ないフィールドスキル関連、複雑すぎるバトルシステムをほとんどチュートリアルをせずにプレイしなければならなかったりとお世辞にもシステム面が洗練されているとは言えなかった『ゼノブレイド2』と比べて、『ゼノブレイド3』は驚くほど進化している。

フィールド画面でのショートカット機能が充実しており、1~2回ボタンを押すだけでほぼ全ての画面に変移出来たり、TIPSがいつでも確認できるようになったり、バトルで不安な部分を訓練機能で練習出来たりする。

そもそも本作は「絶対にシステムを理解させてからゲームを進行させる」という製作陣の圧が伝わるほど、執拗と言えるまでにチュートリアルを充実させている。複雑なゲームシステムの仕様をきちんとプレイヤーに伝えようとしており、非常にユーザーフレンドリーな姿勢が見える。

また、今までは逃げるしかなかった水中でも戦闘できたり、コレクションアイテムが戦闘中でも入手できたりと従来作品から変更されたシステムもあり、その多くがプラスに働いている。ただ、10時間プレイしたとはいえ序盤も序盤であり解放されていないシステムも多いのでこれからどうなるか注目したいと思う。

 

序盤シナリオで感じたこと

ゼノブレイドシリーズのウリの一つでもあるシナリオについても、序盤部分しか体験できていないが、感じたことがあるので書いていく。

それは『ゼノブレイド3』の序盤の流れは「失楽園」をモチーフにしているのではないかということだ。「失楽園」は旧約聖書『創世記』の"蛇に唆されたアダムとイヴが、神の禁を破って「知恵の木の実」を食べる。すると裸の姿を恥ずかしいと思うようになり、イチジクの葉で陰部を隠すようになる。それにより神に「知恵の木の実」を食べたことを知られてしまいエデンの園を追放される"という挿話である。

ゼノブレイド3』の最序盤に任務後に浴場にて主人公らノア・ランツ・ユーニの3人が一緒に入浴しそれぞれが恥ずかしがる様子もない。これは戦うために機械で培養されて誕生した人々は10年の寿命を戦争だけに費やすためそういった感情はないのだという、私たちの現実と比べて『ゼノブレイド3』の舞台であるアイオニオンがどんなに過酷な世界かを示す描写である。

そもそも作られた生命体である登場人物たちに生殖器があるかも分からない(機械から作り出され10年で寿命を迎えるなら生殖行為の意味が無いため)。"彼""彼女"という代名詞が存在しているため、性差は存在し意識されているようだが、本人たちはさして気にしている様子もない。

しかし、ある出来事をきっかけに「ウロボロス」と呼ばれる力を手にした主人公たち6人はケヴェス・アグヌスという自らが属していた国家や住んでいたコロニーから追われるようになる。その際に今まで着ていた軍服を着ることが出来なくなったため、ありものの服を着ることになるが、この場面で突然男性の主人公たち3人が、女性の前では着替えられないと物陰に隠れる。一見ギャグシーンのようであるが、前述した浴場の場面と比較すると整合性が取れない。このシーンを見て私は本作の序盤が「失楽園」がモチーフであることに気が付いた。

 

「知恵の木の実」を食べる

ウロボロスの力を手に入れる

 

裸の姿を恥ずかしいと思うようになり、イチジクの葉で陰部を隠すようになる

⇒着替える時に恥ずかしくなり物陰に隠れる。

 

神に「知恵の木の実」を食べたことを知られてしまいエデンの園を追放される

ウロボロスの力を手に入れたことによりケヴェス・アグヌスという国家やコロニーから追放されるといった具合だ。

 

主人公の名前が「ノア」というのも、同じく旧約聖書『創世記』の「ノアの方舟」がモチーフなのだろう。ノア達一行が男性3人女性3人であり、インタリンクをしてウロボロスになる(ウロボロス化は性行為の暗喩であろう)男女の組み合わせが決まっているという設定も、アダムとイヴがエデンの園から追放されたということと、「ノアの方舟」の大洪水から動物の種を守るために全ての動物の"つがい"をノアの方舟に乗せたというのに対応させているのだと思う。

ゼノブレイド』『ゼノブレイド2』もであるが、「ゼノシリーズ」全体を見ても、監督の高橋哲哉氏は一貫して聖書モチーフのシナリオを展開し続けているので、本作のこの導入部分も素直に受け止めることが出来た。

まだまだクリアまでは時間がかかると思うが、最後まで楽しんでプレイしたい。