2015年に発売した中で個人的に面白かったゲームを垣根無くランキング方式で10位まで紹介したいと思います。
(プレイ期間は発売してから今日まで・クリア済みに限る) 勿論ネタバレ注意です。
10位 夏の色のノスタルジア
久しぶりに内向的でシリアスな呉先生が帰ってきたワーイという感じですね。相変わらず胃が痛くなるような物語でした。
ただ、昔と比べると処女厨ユーザーに配慮しなくてはならなくなったのか。皆さんがひっかかったであろう、あるキャラの過去がぬるくなってます。ですが限り無く各キャラグレーなところを責めていたので呉さん頑張ったな~~と思わせられました。
ストーリーとしては主人公たちが閉鎖空間に囚われ、そこでトラウマと向き合って脱出するというありがちなものですが
心情が丁寧に描かれ、主人公と結ばれて救われる=濃いエッチシーンと合わさって高評価でした。塗りもエロい。
後グランドエンディングの「夏の色が消えるとき」という曲がめっちゃ良いです。
9位 うたわれるもの-偽りの仮面-
前から好きだったうたわれるものの続編ということで迷わず購入したが、正直まだ判断は出来ない。
確かに面白かったのだが続編ありきの構成ですっきりとはしなかった。プレイ時間も短い。
どんでん返しも1で分かっていたため衝撃は無かった。
後、1と比べて戦闘が少なすぎたのも個人的に良くなかった。もうこれノベルだけでいいじゃん。
戦闘もただただヌルかったため、ただ単にテンポを害しているだけであった。
ただし、ストーリー自体はめちゃくちゃ面白く、キャラに愛着も沸いた。二人の白皇に期待したい。
後、Vita版は持ち運べるのは良いが、戦闘等のポリゴンがジャギジャギでやれたもんじゃなかったので次のはPS4版を予約した。
8位 ネットハイ
ツイッターで信頼している電撃のライターさんが絶賛してたので購入したところ、これが大当たりだった。
リア充を論破して真の姿を暴きだすみたいな逆転裁判のオマージュ作品だが、シナリオの方向性がとても良かった。
リア充を貶めるのではなく、リア充だってその外面を作るのにめちゃくちゃ努力してるし、そして世界は厳しいけど素の自分で生きても良いんだよとそっと背中を押すような優しい作品でした。
ネットネタに乗っかっただけの作品かと思っていたら、幸せってなんだよみたいな、もっと普遍的で王道のヒーロー物でした。読後感も良いです。
後、ダンガンロンパでもそうでしたけど、今まで散々ゲーム内で使ってきたシステムを使って克己を表現する展開はとても演出として良かったです。
ネットの良さ・悪さ。現代のネットの流れを描いておりカオスチャイルドと通じるところもあります。
でも売れてないみたいなので、Vitaあるならこれは買いですよ。
7位 デイグラシアの羅針盤
2015年、唯一同人ゲームからランキング入りです。どげざで出た作品は結構買っているのですが、全然クリア出来ていないので何とかしたいところ。
「正解のないノベルゲーム」結末が決まっているところからの物語です。
最終ルートは現実なのかどうなのかという議論もありますが、私は正史ではなく幻想であるとの意見です。
そもそも正史は本編で語られていないのだろう。ただただ生存者は2人であるということ。現実は白い部屋だけで、全てのルートはシミュレーションに過ぎないと考えている。
メインキャラが全員助かるという可能性も存在していたからこそ、本編の空しさがつのる。
そしてこの事故を忘れない・語っていくことで皆の魂の救済を図っていく。そういう物語だったのかな~なんて思ってます。
後、最終ルートに入る条件の演出はすごかった。フォロワーさんにヒントを頂いてしまったので自力で到達したかった後悔だけがつのります。
6位 デジモンストーリー サイバースルゥース
デジモン世代であり、デジモンストーリーシリーズのファンでもあったので、迷わず購入。名作でした。
特にストーリー部分での完成度の高さが異常でした。ここまでシナリオの面白さに夢中になったRPGも久しぶりでした。
メインは王道の成長物語に、ホラー・オカルトなサブイベントも混じって世界観に深みが出ていました。
正直ここまでデジモンにサイバーパンクとオカルトが合うとは思っていませんでした。
キャラも一人ひとりに愛着が沸きますし、応援したくなりました。
ゲーム自体も主要デジモンはだいたい出てきますし、技の演出も良いです。
ただ、戦闘のバランスだけが問題ですかね、序盤・中盤はヌルめなのですが終盤は敵がめちゃ硬く、限られたデジモンが持つ貫通技に頼るばかりでした。敵も貫通技ガンガン使ってきますしね。それで使うデジモンが大体決まってしまうのは残念でした。
が、そんなことも吹っ飛ばすくらいにストーリーが面白いので、まだまだ中古でも値段が下がらないくらい人気ですしVita持っていたらデジモン好きじゃなくても買いです。
5位 サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う-
なぜサクラノ詩がこの順位なのかというと、ただただ満足感と自分に合っているかどうかでした。
構成もストーリーもキャラもBGMも歌も素晴らしい。出来自体は2015年エロゲでトップでしょう。
ただ個人的にはテーマ的には前作であろう素晴らしき日々よりのめり込めなかった。
それは何故か考えました。そしてすかぢ先生のテキストであろうという結論に至りました。
まずギャグシーンが致命的に面白くないことです。面白い展開の後の余韻に水をぶっかけるようなつまらないギャグシーンの数々
これでプレイを何度止めてしまったことか。
特にトーマスは近年ぶっちぎりの不快キャラでした。キャラ自体いらないだろこいつ。
後、直哉にすかぢの自己陶酔が透けすぎていることも上げられますかね。とりあえずこんなところです。
気持ちが落ち着いたら再プレイしてみたいと思います。
4位 フェアリーテイル・レクイエム(アンコール含む)
最初手を出したのは、サクラノ詩が延期した穴埋めをするためと体験版が好みだったからです。
そしたら、めちゃくちゃ面白かったです。
ネタバレ厳禁なので口は慎みますが、全てに気を遣われた隙の少なかった作品と言えます。
背景・原画・BGM・テキストがそれぞれ相互に絡んで世界観を壊さなかったのがすごいです。
新人ライターだからか、シナリオや展開に少しは粗はありましたが、期待以上の作品でした。
FDのアンコールでイケノとドロシーの掘り下げが行なわれており、さらに世界観を強化しておりました。
ライターの海原望さんの新作「シンソウノイズ ~受信探偵の事件簿~」も楽しみに待ちたいです。
3位 Maggot baits
信頼しているクロックアップの阿久津亮監督の作品ですが、期待通り面白かったです。
メインシナリオとエロシーンでライターを完全に分けていましたが、違和感は感じませんでした。
メインシナリオにはLightで以前から面白い作品を手がけており、2015年ヒットしたシルヴァリオ ヴェンデッタ(まだ出来ていないのでやりたい)のライターでもあります昏式龍也さんを迎えています。
そのお陰でシリアス・バトル・エロのバランスが良い重厚な世界観が出来ています。
シナリオ冒頭に「この物語は人間を描くものでは決してない。これは、蛆虫のための物語である」とある通り
キャラ達が例外なく凄惨な目に合う物語ですが後味は良く、愛って何だよという問いに対する結論と葛藤を描いており
人間賛歌のそのテーマ性は近年でも屈指の傑作である装甲悪鬼村正に勝るとも劣らないです。
拷問・人体破壊・リョナ等に忌避感が無い方はぜひやってみましょう。
後、意外に思われますが、シコリティは非常に高いです。確実にフラテルニテよりは使えると思います。キャロルたそペロペロ。
2位 幻影異聞録♯FE
最初に言いますが近年のRPGの中で一番面白かったです。FEが好きであり、またアトラス信者である私はこのためにWiiUを買いましたが、全く後悔しておりません。
これぞ王道のRPGだという明るく、楽しく、時にシリアスですが仲間と協力して敵を倒していって成長する。この要素が全て詰まっていました。
アイドルモノのRPGということで見かけは派手ですが、根はかなり誠実です。
戦闘もセッションというアトラス直伝のプレスターンを進化させたシステムでコマンド式ですが爽快感があり、控えメンバーという概念が無いのも「皆で協力しているぞ!」という説得力がありました。
また、アイドルと言うことで劇中歌にも気合が入っておりエイベックスが協力しており、色々なジャンルの楽曲があり楽しいです。
その中でもFEのテーマアレンジである「光の戯曲」はFE愛を感じました。とにかく全てがとてもレベルが高いです。
パッケージ版は少しロードが長いですが、別に言われてるほど気になるものではありません。
面白いRPGがしたいという方はWiiUごと買っちゃいましょう。
1位 CHAOS;CHILD
ついに来たか1位カオスチャイルド。私はPS3版をプレイしました。
2016年にプレイしてしまったため、これを紹介するためにこの記事を「2015年にプレイしたもの」ではなく「発売したもの」にしたのです。
散々今までツイッターで語ってきましたが、まだまだ足りないですね。
買おうと思ったきっかけは某フォロワーのTさんがツイッターとブログとえろすけで面白いと去年の半ば?過ぎたあたりで言っていたためです。
「よ~しそこまで言わせるならやってみるか」と思い立ち、私はシリーズものは最初からやらないと気がすまないタチなので
今までやってこなかった科学ADVを最初のカオヘから買い、FDもやってシュタゲもやって、ロボノもやってやっと今年になってからカオチャに辿りつきました。
最初からハードルをめちゃくちゃ上げていたため、よ~~し読み込むぞと思ってプレイしましたところ・・・・・・・めちゃくちゃ面白い。
カオヘ~ロボノまで半年以上かかっていたのをカオチャは2~3日で終わらせました。
この作品は全部が良いのですが、特に良かったのは主人公に感情移入しやすかったこと、構成がめちゃくちゃ上手いこと、声優の演技に恵まれていたことでしょうか。
①主人公に感情移入しやすかったこと
今までの科学ADVの主人公はどこか「ゲームのキャラ」という感じでエンタメとしては良かったですが、感情移入がしにくかった。
今回の主人公であるところの宮代拓留は本当にどこにでもいそうな、今のネットを鑑みた等身大のキャラになっています。
しかも思考回路も突飛ではなく、とにかく感情移入出来るように作られたキャラであると言えます。
また個人的にはあの願望が他人事には感じられず、とても愛着がわきました。この作品は主人公に感情移入できるかどうかで満足度が全く変わってきます。それは構成にも及びます。
②構成がめちゃくちゃ上手いこと
あるフォロワーさんがカオチャはプレイヤーの感情を操作するのが上手いとの旨を言っていました。
それは主人公もプレイヤーもどこか他人事で事件を追っていたのが、いきなり当事者になってしまうという転換の部分だと思います。
それまでは面白半分で事件を追っていた拓留がある事件を境に変わる。そこでプレイヤーをゲームに引っ張り込むのがとても上手かったです。
また個人的な意見ですがカオチャは各ヒロインルートが独立しておらず、全部トゥルーへの布石だと思います。各ルートテーマは雛絵は真実と嘘の境界線と価値。華は現実を侵食する妄想。うきは妄想の世界からの脱出。乃々は真実の過酷さと愛だと思っているのですが、これを丁寧に拾っていけば、自ずと作品テーマが分かるようになってる構成になっていると感じます。だからこそトゥルーでの拓留と物語の結論に説得力が出てきます。
③声優の演技に恵まれていたこと
カオチャは若手の声優さんばかりでしたが、とにかく演技がすごい。
目立つのが宮代拓留役の松岡禎丞さん。尾上世莉架役の上坂すみれさん。来栖乃々役のブリドカットセーラ恵美さん。
この三人でしかこのキャラ達は成り立たなかったと言えます。
特に上坂すみれさんは世莉架の声色の使い分け、慟哭等とても真に迫っていました。
ほかの声優さんたちも誰一人世界観を壊すことなく、全てのキャラが生きているようでした。
最後にカオスチャイルドやっていない人は買いましょう。カオスヘッドやっていなくても大丈夫です。とにかくやりましょう。
何かしら心に響くものがあると信じています。
今年度は今のところカリギュラ(プレイ中)・ISLAND・あけいろ怪奇譚・夏ノ鎖・ライフ イズ ストレンジがいい感じです。
ゼロエスケープはまだまだ序盤なので早くやっつけたいです。